歯磨きの際、歯磨き粉をつけなくても良いという話を耳にしたことはないでしょうか?
確かに歯磨き粉は絶対につけなくてはいけないものではありません。
しかし、実際は歯磨き粉によって得られる効果には様々なものがあります。
そこで今回は歯磨き粉を使った際の効果について説明していきます。
歯磨き粉の効果!
Contents
歯磨き粉を使用した際にはどのような効果が得られるのでしょうか。
端的に話をすれば、歯磨き粉を使用することによって「虫歯予防」「歯周病予防」「口臭予防」をすることができます。
これらはすべて口内の細菌が原因で発症している症状です。
それなので大元になっている細菌の繁殖を抑制することで、虫歯・歯周病・口臭を予防できるのです。
歯磨き粉をつけずに歯磨きをしていると細菌自体を殺菌・抗菌ができず、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
歯磨き粉の中に細菌の働きを抑制する成分が含まれている結果、細菌の活動性を弱めることができているのです。
では具体的に歯磨き粉の中にはどのような成分が含まれていて、どのような働きをしているのでしょうか。
歯磨き粉の成分別の働きをそれぞれ紹介していきます。
歯磨き粉の成分と効果!
歯磨き粉の成分!
まずは歯磨き粉に含まれる基本的な成分をご紹介します。
清掃剤
清掃剤:リン酸水素カルシウム・水酸化アルミニウム・無水ケイ酸・炭酸カルシウム
清掃剤とはいわゆる研磨剤です。
歯についている着色汚れを落として歯を綺麗にしてくれます。
湿潤剤
湿潤剤:グリセリン・ソルビトール
湿潤剤は、適度な粘り気を歯磨き粉に与えることで口の中が乾燥している人でも使用しやすくしています。
発泡剤
発泡剤:ラウリル酸ナトリウム
発泡剤は、歯磨き粉が泡立つ成分です。
泡立たせることで清掃効率を上げています。
洗剤と同じ要領ですね!
粘稠剤
粘稠剤:アルギン酸ナトリウム
粘稠剤は、湿潤剤と同じような働きをしています。
適度な粘り気を歯磨き粉に与えることで口の中が乾燥している人でも使用しやすくします。
香味剤
香味剤:サッカリンナトリウム・ミント・メントール
香味剤は、香りづけをすることで薬品臭さを消して爽快感を歯磨き粉に与えています。
子供用歯磨き粉では果物の香りなどを加えて使いやすくしています。
歯磨き粉の成分別効果!
先ほどの基本的な成分に加え、薬効成分として以下のものが加えられます。
虫歯予防
虫歯予防:フッ化ナトリウム・モノフルオロリン酸ナトリウム
いわゆるフッ素の仲間です。
虫歯で弱ってきた歯を強くする成分で、初期虫歯であれば健康な歯に戻すことができます。
歯周病予防
歯周病予防:塩化クロルヘキシジン・トラネキサム酸・塩化ナトリウム
炎症を抑える成分です。
歯周炎や歯肉炎になると歯茎に炎症が出て出血しやすくなっています。
炎症を抑えることで進行を防止できるのです。
細菌の分解
細菌の分解:デキストラナーゼ
細菌を分解すると虫歯や歯周病の進行を抑えることができます。
まずは細菌に対して徹底的にアプローチしていくのが歯科治療の一般的な考え方です。
知覚過敏対策
知覚過敏対策:乳酸アルミニウム・硝酸カリウム
市販の歯磨き粉にも付与されており、知覚過敏の症状を予防することができます。
歯磨きの重要性!
歯磨き粉の中には薬効成分が入っており、それらが働くことで虫歯や歯周病を予防することができます。
歯磨き粉の効果を効率的に得るために、正しい歯磨きを行うことが重要となります。
歯と歯茎の間にある歯周ポケットと呼ばれる溝に歯ブラシの毛先を入れ、優しい力で小刻みに動かすようにしましょう。
ゴシゴシ動かしてしまうと歯茎を傷めてしまうきっかけにもなってしまうので気をつけましょう。
歯磨き後口をよくゆすいでしまうと歯磨き粉の有効成分がすべて流れ落ちてしまいます。
数回口をゆすぐ程度にしてフッ素や炎症を抑える成分が口の中からなくならないように注意しましょう。
歯ブラシだけを使って歯磨きをしても口の中の約60%程度しかプラークを落とせていません。
もっと効率的にプラークを除去するにはデンタルフロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間に隠れているプラークを除去する必要もあります。
また、マウスウォッシュやイソジンうがい薬でも歯磨き粉と併用することでさらに口の健康維持に働きます。
歯磨き粉を使って歯磨きをするのは大切ですが、歯ブラシだけでなく他にも補助器具を使用して口の健康維持に努めていきましょう。
正しい歯磨きの仕方がわからない人は、歯医者へ行けば優しく教えてくれるので早いうちに習得するようにしましょう!