人が食べ物を食べて生きていく以上、歯はとても大事なものです。
そのため、お子さんのデンタルケアに力を入れている親御さんは大勢いらっしゃいます。
そこで、今回は歯磨きに欠かせない歯磨き粉にスポットライトを当て、年齢別のオススメの歯磨き粉をご紹介します。
年齢別!オススメの子供用歯磨き粉
Contents
そもそも歯磨き粉って必要?
まだうがいもできない赤ちゃんに歯磨き粉を使うのは、なんだか少し抵抗があるかもしれません。
結果から申し上げると、まだうがいのできない1歳未満の赤ちゃんには歯磨き粉を使う必要はありません。
本来、歯磨きの目的は、歯の汚れを落とすことです。
そのため、おっぱいやミルク、薄味の離乳食を食べている赤ちゃんの歯の汚れは歯ブラシだけでも十分落ちるのです。
離乳食が完了期に入り、徐々に普通食に移行する1歳半ごろに歯磨き粉を検討するご家庭が多いようです。
また、その頃になると簡単なうがいのようなものもできるようになっていることも多いのです。
そこまでいくと安心して歯磨き粉を使うことができるようになるかもしれません。
フッ素入りの歯磨き粉って体に悪影響はないの?
幼児用の歯磨き粉や虫歯予防を考えている親御さんでしたら、フッ素について多少の知識はあるかもしれません。
フッ素とは正しくは”フッ化物”と呼ばれます。
フッ素は、食後に口の中が酸性化され、歯からカルシウムやリンが溶け出してしまうのを防ぐ作用があります。
それによって歯が強くなり、虫歯を防ぐ効果が期待できるのです。
特に赤ちゃんは歯を守るエナメル質が薄く虫歯になりやすいため、フッ素が配合されている歯磨き粉が多く発売されています。
よく巷で「フッ素が人体に悪影響を及ぼす」という話がありますが、実際に歯磨き粉に含まれる程度の量であれば、人体に影響を及ぼすことはありません。
よって、赤ちゃんが飲み込んでしまってもそこまで心配する必要はないのです。
ただ、やはりどうしても気になる場合はうがいがきちんとできるようになるまでフッ素無配合の歯磨き粉を選ぶのも一つの方法です。
【年齢別】歯磨き粉を選ぶポイント!
それではここで、年齢別に歯磨きの方法や歯磨き粉を選ぶポイントをご紹介していきます。
〈0〜1歳〉
0〜1歳頃はちょうど乳歯が生え始めるころです。
まだまだ歯磨きというよりは、口にものを入れる練習段階です。
赤ちゃん用の歯ブラシを用意して遊びながら歯磨きに親しんでもらえるようにしましょう。
また、哺乳瓶やマグにはジュースや酸性度の強い飲料は入れないようにしましょう。
この時期はできればおっぱいやミルク、お水やお茶で水分補給をするのがオススメです。
ジュース等の甘みが強い飲み物に慣れてしまうと、赤ちゃんがお水やお茶を飲まなくなってしまい、虫歯のリスクが高まってしまいます。
この時期はまだ歯磨き粉は不要ですので、ガーゼは綿棒、乳児用の歯ブラシで歯磨きに慣れることからスタートしましょう。
〈2〜3歳〉
2〜3歳は、乳歯がほぼ生え揃う頃です。
少しずつお子さん自身で歯磨きができるように練習すると良いでしょう。
また、食事もバリエーションが増えてきますので、歯の隙間に食べかすが残るようであれば、デンタルフロスなどを使用して仕上げ磨きをするようにしてください。
またお菓子やジュースのあげ過ぎには注意が必要です。
うがいも上手になってくる頃ですので、いよいよ歯磨き粉デビューの時期です。
・成分表をチェック!
まだまだ歯質も強くないので、研磨剤や発砲剤の含まれていないものを選ぶようにしましょう。
また、フッ素やキシリトール配合のものは虫歯予防に効果的です。
・歯磨き粉の味やタイプをチェック!
まずは歯磨きを好きになってもらうために、お子さんの好きな味を探しましょう。
幼児用の歯磨き粉は様々なフルーツ味が用意されており、お子さんのお気に入りが必ず見つかるはずです。
それでも歯磨きを嫌がるときは、キシリトールなどが配合された歯磨きシートやフッ素スプレーなどで対処するのも一つの方法です。
〈4〜5歳〉
4〜5歳は乳歯が生え揃う頃です。
この頃には歯磨き習慣が身に付いているようにしましょう。
また、おやつの時間を固定化し、ずっと口の中にものが入っている状態を防ぎましょう。
この頃にはかかりつけの歯医者さんを一つ決めておいて、定期的なフッ素塗布をするように心がけましょう。
歯磨き粉は、今までと同じものでも問題ありませんが、定期的に味に変化をつけることでお子さんも歯磨きタイムが楽しくなるかもしれません。
〈6〜9歳〉
6〜9歳は永久歯が生え始める頃です。
永久歯で一番始めに生えてくる第一大臼歯。
乳歯の奥歯のさらに奥から生えてくる歯で、噛み合わせを決める非常に大事な歯です。
しかし、同時に最も虫歯になりやすい歯でもありますので、特に注意が必要です。
今まで以上に正しいブラッシングを身に付けさせてあげましょう。
この頃には、洗面所で磨いている箇所を確認しながら歯磨きができるように習慣づけておくと磨き残しがぐんと減るのでオススメです。
また、虫歯になる前に奥歯の溝を薬で埋めてしまう、「フッ素洗口シーラント」という方法もあります。
どうしても磨き残しが残りやすい奥歯の溝を埋めてしまうことで虫歯のリスクをぐんと減らすことができます。
学校などで実施していることもありますので、気になるようでしたら問い合わせてみると良いでしょう。
歯磨き粉は今までと同じもので問題ありません。
ただし、この頃になってくると幼児用の歯磨き粉は甘すぎて嫌がる子も出てくるので、ミント味や清涼感のあるものを選んであげても良いかもしれません。
〈9〜12歳〉
9〜12歳は、永久歯に生え替わるころです。
この頃に、正しいデンタルフロスの使い方を教えて自分でできるようにしてあげましょう。
また、永久歯が生え揃うころになると心配になるのが歯並びです。
歯並びは見た目の問題だけではなく、歯の汚れが取りづらく磨き残しが増えたり、滑舌やそしゃくに影響がでることもあります。
まずはご家庭で歯並びが気になるところは重点的に磨くように意識しましょう。
気になるようでしたら一度歯医者さんに相談すると良いでしょう。
また、この頃は歯磨きがいい加減になりやすいのも特徴です。
どうしてもきちんと歯を磨いてくれない、ということであれば、歯垢染み出し剤など利用してゲーム感覚で歯磨きをしてみるのもオススメです。
親子で「どっちが赤くならないように歯磨きできるか競争しよう!」など声がけをしながら楽しんで歯磨きができるように工夫してみましょう。
歯磨き粉は、今までと同じものでも問題ありませんが、お子さんが虫歯になりやすい、という方は幼児用の歯磨き粉よりもフッ素濃度の濃い歯磨き粉(1500ppm)も使用できます。
一度検討してみるのも良いかもしれません。
いかがでしょうか?
歯磨きが大切なのはもちろん多くの方が認識していると思いますが、年齢別で歯磨きの注意点や歯磨き粉を選ぶポイントも変わってくるなんて驚きですよね。
歯磨きは毎日の習慣です。
ぜひ楽しんでコミュニケーションをとりながらお子さんとの歯磨きタイムを過ごせるようにしましょう。
また、ご家庭でのケアはもちろん、定期的に歯医者さんに通って虫歯や歯の状態、口の中の状態を診てもらうことはとても大切です。
虫歯になってから歯医者さんへ行き、痛い思いをして歯医者さんを嫌いになってしまう前に、早いうちからかかりつけ医を決めておくと良いでしょう。
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