皆さんが普段使っている”歯磨き粉“。
一言で『歯磨き粉』と言ってもその種類は豊富で、私たちが良く知るチューブタイプの歯磨き粉だけではありません。
実は、歯磨き粉には様々な種類があり、含まれる成分にもそれぞれ効果があります。
今回は、歯磨き粉を選ぶ際のポイントと、特に虫歯予防に特化したオススメの歯磨き粉をご紹介します。
歯磨き粉選びでお悩みの方、また、虫歯予防をお考えの方は、是非参考にしてください!
歯磨き粉の種類!
現在販売されている歯磨き粉は、含まれている成分によって日本薬事法により2種類に分けられています。
以下でそれぞれ詳しくご説明していきます。
化粧品
「化粧品」に分類されるタイプの歯磨き粉は、研磨剤や歯磨き粉のペースト状にする湿潤剤や粘結剤、泡立ちを良くする発泡剤や香りをつける香味剤など、歯磨き粉に必要な基本の成分のみで作られたものを指します。
医薬部外品
「医薬部外品」に分類されるタイプは、上記の基本成分に加え、虫歯や歯周病を予防する薬用成分を含んだものです。
日本で販売されている歯磨き粉の90%は医薬部外品で、ほとんどの歯磨き粉に虫歯を予防する効果のある「フッ素」が含まれています。
医薬部外品の歯磨き粉であれば、必ず『医薬部外品』の表記があります。
虫歯予防を考える方は、こちらの歯磨き粉を選びましょう。
歯磨き粉の形状!
チューブタイプ
チューブに入っているペースト状の歯磨き粉です。
私達が使用する一般的な歯磨き粉のタイプです。
日本では90%を超える使用率で、フッ素入りのものや薬効成分が入っていないものなど、様々なものがあります。
ジェルタイプ
チューブタイプよりも水っぽく、とろみのあるジェルタイプの歯磨き粉です。
研磨剤が使用されていないので、歯や歯茎に優しく、電動歯ブラシでも使いやすいタイプの歯磨き粉になります。
→ 参考記事:『電動歯ブラシの気になるメリット・デメリット!』
液体タイプ
洗口液(デンタルリンス)やマウスウォッシュとも呼ばれ、液体タイプの歯磨き粉で口を洗浄するものです。
口をゆすぐだけになりますので、これだけでは歯についた汚れは落ちません。
歯を磨く際には、歯ブラシでのブラッシングと必ず併用して使用してください。
歯ブラシの後、仕上げとして虫歯・歯周病予防の効果のある医薬部外品の洗口液(デンタルリンス)を使い口をゆすぐと、虫歯や歯周病の予防効果も高くなります。
歯磨き粉に含まれる成分!
医薬部外品に分類される歯磨き粉にはたくさんの薬用成分が含まれており、それぞれに効果が違います。
主要成分をいくつか以下でご紹介していきます。
フッ化ナトリウム
歯磨き粉のほとんどに含まれている成分で、フッ素とナトリウムの化合物になります。
虫歯を予防し、酸により溶けかけている歯の再石灰化を促す効果もあります。
虫歯予防の面において注目されている成分です。
→参考記事:『フッ素歯磨き粉のメリット・デメリット!』
サリチル酸メチル
歯茎などの炎症をおさえ、歯周病の進行予防に効果があります。
トラネキサム酸
歯周病などによる、歯茎からの出血を抑える効果があります。
デキストラナーゼ
プラークなどの汚れを分解・除去し、歯の表面を薬用成分がコーティングするので、汚れの再付着を防止することが出来ます。
プラークや歯石の付着を予防します。
アラントイン
歯茎の細胞を活性化させ修復する効果があります。
歯周病に効果的な成分です。
ポリリン酸ナトリウム
ポリリン酸ナトリウムは、タバコのヤニを除去する働きがあり、着色除去に効果があります。
乳酸アルミニウム
象牙細管と呼ばれる、ス歯の表面にある目に見えない管を乳酸アルミニウムが塞ぎ、歯が染みるのを防ぎます。
知覚過敏に効果があります。
イソプロピルメチルフェノール
殺菌効果があるため、虫歯予防や歯周病の予防に効果があります。
症状別!歯磨き粉を選ぶポイント!
歯磨き粉を選ぶ際には、上記で説明したように薬用成分が含まれている医薬部外品の歯磨き粉から、自分の症状にあったものを選ぶといいでしょう。
虫歯を予防したい方は・・・
フッ素が高濃度に含まれた歯磨き粉を選びましょう。
フッ素は、歯のエナメル質を修復し、虫歯を予防する効果があります。
歯周病をケア、予防したい方は・・・
トラネキサム酸、塩化ナトリウム、グリチル酸ジカリウムなどが含まれている医薬部外品の歯磨き粉を選ぶと良いでしょう。
これらには歯周炎を予防する効果があります。
→参考記事:『歯周病の予防方法!正しい歯磨きとオススメの歯磨き粉!』
タバコのヤニなどの着色除去に悩む方は・・・
ポリリン酸ナトリウムやポリエチレングリコールが含まれている医薬部外品の歯磨き粉を選びましょう。
タバコのヤニを除去する効果があります。
→参考記事:『タバコのヤニを落とす!オススメの歯磨き粉!』
当てはまる症状があれば、これらの成分を参考に歯磨き粉を選んでみて下さい。
ドラッグストアでも症状別に販売されている歯磨き粉が多くありますので、自分の症状と成分を参考にしながら選びましょう。
爽快感があるからといって、研磨剤がたっぷり入っている歯磨き粉を着色のある方が選んでしまうと、歯に傷がつき、着色が余計にひどくなる可能性があります。
また、知覚過敏がある方の場合、知覚過敏の悪化につながる恐れがあります。
→参考記事:『刺激が少ないオススメの歯磨き粉5選!』
自分の症状にあった歯磨き粉を選ぶようにしましょう。
虫歯予防のための オススメの歯磨き粉 5選!
先ほども述べたように、歯磨き粉には、虫歯、歯周病、口臭などそれぞれの予防に特化した種類があります。
虫歯予防のための歯磨き粉を選ぶポイントは、
・フッ素の濃度が950ppm以上
・低刺激(辛すぎない)
・研磨剤が少ない
・発泡剤が少ない
の4点です。
※歯医者さんから勧められた歯磨き粉があれば、これらのポイントに該当しない場合でもそれを使うようにしましょう。
今回紹介するのは虫歯予防に特化した、オススメの歯磨き粉です。
虫歯予防をお考えの方は、是非参考にしてください。
クリニカ アドバンテージ (LION) [医薬部外品]
クリニカ アドバンテージには、フッ素高濃度(1450ppm)が配合されており、歯のエナメル質の修復を促進し、虫歯の発生と進行を予防します。
また虫歯菌の温床となるプラーク(歯垢)を落としやすくするTDSという成分が配合されているため、プラーク除去と虫歯予防の効果が期待できます。
虫歯予防効果の他にも、口臭を予防することができ、トータルにケアできる歯磨き粉です。
シュミテクト プロエナメル (アース製薬) [医薬部外品]
シュミテクトは、歯の表面の組織であるエナメル質の再石灰化を促し、虫歯菌が作り出す酸による歯へのダメージを抑える効果が期待できます。
歯の表面を削ってしまう研磨剤の含量が低いことや、虫歯が作り出す酸に対してpH(ピーエッチ)の値が中性である点も、エナメル質を保護する効果につながります。
リカル ジェル歯磨き [医薬部外品]
リカル ジェル歯磨きのフッ素の濃度は970ppmで、歯のエナメル質を修復し、虫歯を予防します。
研磨剤や発泡剤が無配合なので、「歯の表面を傷つける」、「泡が邪魔で磨き残す」といったリスクも少ない商品です。
コンクール ジェルコートF (ウエルテック) [医薬部外品]
コンルール ジェルコートFは、ペーストではなくジェル状なので、フッ素や殺菌成分が歯や口内に留まりやすいことが特徴です。
フッ素の配合量は950ppmで、研磨剤と発泡剤は無配合です。
またポリリン酸ナトリウム配合で、歯石の原因を除去し、歯を清浄に保ちます。
バトラー エフペーストα (サンスター) [医薬部外品]
バトラー エフペーストαは、商品パッケージに「大人虫歯になる前に」と記載されている通り、虫歯予防に特化した歯磨き粉です。
フッ素の含量も1450ppmと高く、エナメル質の下の層である象牙質まで虫歯菌から守る効果が期待できます。
また抗炎症作用のあるグリチルリチン酸2kが、歯ぐきの炎症も抑えます。
※6歳未満のお子様へのご使用はお控えください。
いかがでしたか?
虫歯予防をお考えの方は、是非参考にしてみてください。
私たちが使っている歯磨き粉には、様々な成分が含まれており、健康な歯を保つ助けをしてくれています。
よくテレビで見る歯磨き粉のCMでもこれらの成分を説明していますので、ぜひ注目してみてください。
次に歯磨き粉を買う時は、成分も気にしながら自分の歯の状態にあった歯磨き粉を見つけてみましょう。
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